ザ・クロマニヨンズ×エレファントカシマシRockDaze! 5/18 Zepp Fukuoka【二つのバンドの歴史観】

ザ・クロマニヨンズ×エレファントカシマシというモンスター同士の対バンを見てきました。
セットリスト的にはどちらもベスト的な内容で、シングルを中心としながらもサプライズも感じられるセットリストで、ワンマンでは見られないような、ある意味濃縮された貴重なライブセットになっていました。とにかく、圧倒的な熱量と濃密な音楽のエッセンスが馳せ回るような一夜で、ロックンロールとか愛とか夢とか希望とか文章にすると陳腐になりがちな言葉を体感できる素晴らしい空間でした。
ライブ中でヒロトがYesterdayを口ずさんだりPaul McCartneyのライブの中止にも触れていて、意味合い的にはPaulのライブがなくなって福岡のこの場所で最高のロックンロールが鳴っているというトークだったのですが、そこにはPaulへの敬意とエレカシへのリスペクトも込められていました。とにかく、この日のヒロトのMCがいちいち素晴らしかったのも印象的。
ということで、ここからは続きは少々下世話な視線で。
一見、接点があるのかなと思う二つのバンドでしたが、クロマニヨンズエレファントカシマシの歴史を顧みるとデビュー自体は1年しか違わないんですよね(ブルーハーツとしてのデビューが87年でエレカシが88年)。でもヒロトエレファントカシマシからすると4学年上(マーシーは5学年上)で、年齢上では大分先輩になるわけです。ライブの中では宮本浩次も先輩クロマニヨンズを立てながらエールを送っていて、それにクロマニヨンズも返すという流れがあって、深く関わり合いがなかったとしてもお互いをリスペクトしているというか、まるで戦火を潜り抜けた戦友の様な雰囲気があったのが感動的でした。
実際にキャリアや継続的な活動の内容を考えてもこの2バンド以上ってなかなか見当たらないわけで、その辺の歴史を頭に思い浮かべながらライブを振り返ると感慨深いものがあります。ヒロトマーシーが歩んだバンドの歴史は特異だと思うのですが、エレファントカシマシのようにメンバーチェンジもなく25年以上もバンド活動を継続的に続けているバンドも少ないはずで、アルフィーという日本の遺産的なバンドぐらいしか思い浮かびませんでした。
調べてみたのですが、デビューアルバム発売時からメンバーチェンジなしで25年以上、さらにオリジナルアルバムを定期的に発売しているという条件で、現存するバンドでは他にBUCK-TICKぐらいしかいないっぽいです。まあ、フラカンスピッツミスチルあたりは25年はオリジナルメンバーでいけるのではないでしょうか。
以上、バンドの歴史観四方山話。次回はエレカシの新曲に関してちょびっと書くかもです。


エレカシモータウンサウンドの要素を感じたことはあまりなかったのですが、ライブで聞くと新たな発見があったり。