Plain White T's の 『Big Bad World』は大人が楽しめない快作なんだって

Plain White T's『Big Bad World』はそのタイトルと裏腹に底抜けに楽しい会心パワーポップアルバムになっているのでご紹介。「Hey There Delilah」の世界的な大ヒットで名が知れたPlain White T's(日本ではイマイチだけど)ですが、結論から言えばアルバムとしては今作が間違いなく最高傑作。「1,2,3,4」「That Girl」の様にアレンジの幅が広がって楽しませてくれる曲もあれば、先行シングルでもあり王道的なパワーポップサウンド「Natural Disaster」やお得意のコーラスワークで聞かせる「Sunlight」「Someday」の様なバラードもアルバムに程よく配置してあるからトータルバランスが非常に宜しく取れている(そして10曲入りで33:57という3分間ポップスのお手本の様なコンパクトさ)。それにしてもPlain White T'sは伊達に長いキャリアを誇っていないだけあって安定感があるんだけど、かといって年寄り染みてもいないし変に斜に構えてもいない。ただひたすら真直ぐに瑞々しいポップサウンドを奏でようとする姿勢には感服する。
残念なのは彼らのその印象に残らないというかパッとしないというかまあ地味な外見で何となく損をしているのではないかと思われる部分。お陰様で日本では完全に売る機会を逃した感もあるPlain White T'sですがMaroon 5の様な売れ方をしても全然不思議ではないと思うので、日本の企業もCMなどでバンバン起用して欲しいのものですね。

Big Bad World

Big Bad World

それにしてもAbsolutePunk.netやThe Album Projectの酷評振りは凄いね(100%中24%だとか五つ星中二つ星だとか)。何か恨みでもあるかの様なこき下ろしっぷり。ロック色が薄まったせいか「Hey There Delilah」の二番煎じだの劣化しただの子供じみてるといった論調で批判されているのだと思うんですが(完全に英訳出来てないので想像)、悪い大人には騙されませんぜ。
Plain White T's - Natural Disaster