『The Stone Roses』のリマスター盤【Collector's Edition】を白日の下に晒す

Ian Brownの『My Way』のレビューを書き上げた勢いで、『The Stone Roses』の発売20周年を記念して発売されたリマスター盤の【Collector's Edition】を聞いています。The Beatlesのリマスター盤CD Box Setと到着時期が被った為に、中々開封出来ずに放置されていたのですが、これを機に開封。以下商品写真を晒しておきます。

Stone Roses: 20th Anniversary Collectors Edition

アーティスト: Stone Roses
出版社/メーカー: Sony Legacy
発売日: 2009/09/08
メディア: CD
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重厚感のある装丁。

レモンUSBの見た目は微妙。

アートワークは言わずもがな。

ブックレットは高級。

商品の内容は以前も記事にしましたのでこちらを参照。
リマスターに関しての感想としては、音圧が上がってクリアな音源として楽しめるのはもちろんなのですが、既に『The Very Best of the Stone Roses』という音源でリマスター自体は体感しているので、新たな感動と言うか特筆する事はさほどありません。とはいえ、「Elephant Stone」、「Fools Gold/What The World Is Waiting For」、「One Love」などのシングル盤が収録された『Extras』には目頭が熱くなりますね。音像もハッキリして各パートがしっかりと耳に残ります。「Standing Here」が好きな自分としては嬉しい限り。今でこそこうしてレビューなんか書いていますが、自分は『The Stone Roses』のアルバムを初めて聞いた時って、正直ピンと来なかったんですよ。何となく弱々しいという印象が強く残って。だけどそれはただでさえ低い音圧をCDラジカセの小さい音量で聞いていたからというのがあって（そのせいか、第一印象では『Second Coming』の方が聞いてピンと来た）、大音量で聞いて初めて『The Stone Roses』の良さを理解するという結果を招きました。だから、こうしてリマスター化される事は、今後、初めて『The Stone Roses』を聞くという人にとっては喜ばしい事この上ないし、幸福な出逢いをもたらしてくれると思います。
ちなみに代表曲「Elephant Stone」に関しては7インチバージョンと12インチバージョンが存在していて、再発の国内盤CDのボーナストラックとしても収録されていた為、クラブでも良くかかっていたのは7インチバージョン。個人的にはジワジワ上がってくる12インチバージョンの方を好んで聞いているのですが、今回の音源に収録されているのは12インチバージョンの「Elephant Stone」。Stone Rosesのシングル曲はバージョン違いが多い為、色々とややこしいですが、一番ハッキリ好みが分かれるのがこの「Elephant Stone」。
「Elephant Stone」はオリジナルアルバムには収録されていない為、扱いが中途半端になりがちですが、当然リマスター盤ではオリジナルアルバムには未収録で『Extras』に収録となります。ですので、今後はリマスターされた『The Stone Roses』には、元々の状態である「Elephant Stone」が未収録という形に戻ると思うので、「Elephant Stone」の7インチバージョンの方が貴重になるのかなと思います（「Elephant Stone」は国内盤のボーナストラックとして6曲目に収録されていたので、その曲順の印象も強いのですが）。もちろん、12インチのバージョンも通常のオリジナルアルバムには未収録という形で流通していますので、Stone Rosesを堪能する為には『Extras』が必須アイテムという事になりますから、ぜひ購入して頂きたいところ。
【Collector's Edition】にはデモ音源である『The Lost Demos』とDVDもパッケージされていますが、こちらはコレクターズアイテムとしての意味合いが強いので、興味がある方のみで良いかと思います（DVDは既発のものですし）。とはいっても「Bye Bye Badman」のシンプルで歌が響くデモや、たどたどしい「Shoot You Down」、カラオケの様な「I Am the Resurrection」、ワウワウガチャガチャしている「Elephant Stone」、牧歌的な「Where Angels Play」、未発表音源の「Pearl Bastard」（正式にレコーディングしていたらそれなりに良い楽曲に仕上がってたと思う）、などなど、ほのぼのな音源は熱心なリスナーなら嬉しい音源だと思うので、造形を含めた【Collector's Edition】の出来には大いに満足しています。
国内盤ではレガシィエディションに『Extras』は収録。