ホークスタウンモールの思い出と閉館に寄せて【2016年3月末】

閉館間際のホークスタウンモールの写真を撮ってきていたのを今頃まとめたのでインスタ風に貼り付けてみます。そして、その歴史と記憶を辿りながら振りかぶっています。
画像枚数が多いのでご注意を。
立派な入り口。一見閉館するとは思えない印象すら受けます。Yahoo!ドーム側から入場するとこんな感じです。今回Zepp福岡は撮影しておりませんが、左手がHMVがあったスペースで左側の奥へ進むとZepp福岡があります。

こちらも閉店するハードロックカフェ福岡。4月21日にオープンする博多マルイを核店舗とするJRJP博多ビルへと移転します。

HMVがあったスペースは今はこんな感じ。結構、ここでは購入していたので閉店は悲しかったです。少量ですが7インチレコードとかも置いてあったし、Zeppでライブがあるときは結構賑わっていました。

更に進んでいくと飲食店やアパレル関係が入っていたスペースが寂しく佇んでいます。スターバックスコーヒーやGAPもあったのに、賑わいは何処へやら。





タウンと銘打っていただけに、連なるショップは街の一角のような佇まいでデザイン的には楽しめるものでした。


二階に進むとがらんどうで寂しさが募ります。

再び一階。空きスペースは、展示会などで空間を埋めています。この辺はナイキショップがあったところです。



再び二階に上ると壁とベンチのみのスペースが。この辺はナムコのボウリング場やバッティングセンターにゲームセンターがありましたが、撤退後はスペース自体が閉鎖されました。結構ここでボーリングや卓球をやったものです。後に福岡デザートフォレストという施設も作られました。

デザートフォレストの参考資料

ナムコが撤退したあとは新たにゲームセンターが入ったものの一階のみの営業で、規模が縮小。遊具も大分撤去されている状態でした。



飲食店街は辛うじて賑わっておりました。奥地右のスペースはファミリーマートが入っていました。

二階からmall 1を眺める。


タピオカミルクティーで一服。快可立(Quickly)というチェーン店ですが福岡では結構お馴染み。店舗は県内の色々なところに出店していましたが、入れ替わりも激しく、無くなった店舗が多いです。でも催事など期間限定の出店などで粘り強く出店されていますので、見かけたら是非どうぞ。ホークスタウンでも最後まで粘りずよく営業されていました。タピオカミルクティーは台湾大好きなので外せない飲み物なのですが、近隣で飲めなくなるのは悲しいところ。

それでは建て増しされたmall 2の方へ移動します。ドームとは反対側の壮観な入り口。あまりこちらから入場することはなかったのですが、地下鉄唐人町駅から足を運ぶ場合、野球観戦の方が歩いてこられてモールに立ち寄る時はこちらの入り口からになります。


mall 2はホークスタウンモールの経営権が譲渡されたあとのテコ入れとして2005年にオープン。比較的新しい建物だけに空き店舗がより一層浮き彫りになっていたのがこの辺の一角。



活気があるのはHKT48の劇場とアジアからの観光客向けのDuty Free Shopと100均のSeria(セリア)という状況。末期にはモールの大部分が閉鎖状態になるというゴーストモールっぷりでした。

ちなみにHKTの劇場の前にはフットサルの施設があり、無くなったときには早良区のフットサル団体の方が、東区まで行かないと良い施設がないと嘆いておられました。

このスペースは元々は「天然温泉 プナ・オラ」というスパ施設で、その後リニューアルし「鷹の湯」となって営業していたのですが、利用人数が伸びずに営業が停止。当時としてはオシャレなスパでしたが、近隣の方が使用するには交通の便も悪く、大衆向けとしては価格帯が高めだったので、その辺がネックになったのでは無いかと思います。この日はHKTの劇場関連のイベントで使用されていました。


モールの通路自体がシャッターで塞がれて、閉鎖している状態。

一階のスーパーレッドキャベツも大部分の棚が空の状態でした。

核店舗の一角だったトイザらスが撤退した後は、空きスペースでしたが閉店間際にはキッズスペースになっていました。簡素な遊具がポツポツと並んでしましたが奥には簡易お化け屋敷もありました。




出口の看板でホークスタウンぐるり旅も終了。

ざっとご紹介していくうちに、個人的には思い入れの深い施設ではあるのでセンチメンタルな気持ちになりました。ホークスタウンの失敗の理由としては良く言われているように、近隣に買い物に特化したマリノアやマリナタウンがオープンしたという外的要因と、ホークスの試合で賑わう場所にもかかわらず、人の足を留めることが出来る魅力ある施設を維持できなかったことにつきます。交通の便自体は良くない場所であることを差し引いても、ちょっと後手後手に回ってしまった感があります。あとは広告宣伝への取り組みや企画力などで他の商業施設に劣っていた印象です(プロモーションが各店舗任せだったことは否めないかと)。全盛期には球場の近くで映画も見られるし、カラオケやゲーセンにボーリング、ZeppHMVハードロックカフェにスタバまであって、更に疲れた身体を癒やすスパ施設もあったわけですから、相当エンターテイメントに特化した施設だったわけです。
そもそもホークスタウンモールの敷地には当初の計画としてはショッピングモールではなく、アミューズメントドームが建てられる計画(福岡県民でも忘れがちですが)だったわけで、ダイエーグループが経営不振に陥ったために頓挫したという経緯で建てられています。その意味では長く持ったという見方も出来るかもしれませんが、途中でmallの増床などの大幅なテコ入れを行っておりますので 投入した資金の割には、やはり短命だったと言わざるを得ないと思います。mall 2の増床は一時的に話題を呼んだものの継ぎ接ぎ感もあり、素人目にも周遊性は悪くなったように思っていましたし、テコ入れ策が思いの外に上手くいかなかったことが最終的にトドメを刺した感もあり、賑わいもあり華々しい時期もあったホークスタウンモールが、ゴーストモールのような末期を迎えてしまったことは残念で仕方ありません。
とまあツラツラダラダラグチグチと書いてきましたが、ホークスという強いコンテンツを持った場所だけに再生にはおもいっきり期待したいと思います。せめてユナイテッドシネマだけでも2018年度にオープン予定の新しい施設にも組み込んで頂きたい。そして、何より自分が一番ライブを見にいった箱でもあるZepp福岡にも必ず復活を遂げて頂きたいと思っております。
この記事が関係者の方の目に触れるはずもありませんが、とりあえずは書き残しておきたいと思います。恐惶謹言。