Lenkaが『Two』で広げた世界と変わらない魅力

オーストラリアのシンガーソングライターLenkaのセカンドアルバム『Two』のレビューを遅ればせながら。
デビューアルバムである前作『Lenka』がオーソドックスで良質なポップソングが並んでいた事から比べると、今作『Two』はエレクトロな要素が取り入れられており、サウンドに変化が表れています。この辺はDavid KostenFaultline)がプロデューサーとして参加している事(※余談ですが『Two』にプロデューサーで参加しているSunny LevineQuincy Jonesのお孫さんだと思うのですがどうなんだろう)からも分かりますし、特にGuy Sigsworthがプロデュースした「You Will Be Mine」「Shock Me Into Love」の2曲は打ち込みが主体のダンスポップで、今までのLenkaには無かった展開で楽曲の幅は一気に広がったといえると思います。
もちろん、エレクトロな要素が特徴だとはいえ、前作に引き続きメロディの質は高いですし、基本的なソングライティングの傾向は変わっておらず、エレクトロな要素がLenkaのキュートなボーカルとも相性が良い為、『Two』の中でもアクセントとしての役割を十分に果していると思います。個人的には前作の要素を引き継ぎクラシカルなポップソングに仕上がっている「Roll With the Punches」は最高だと思いますし、全体を通しても安心して楽しめるポップアルバムに仕上がっており、前作からのリスナーはもちろん、新しいリスナーにもLenkaの魅力が伝わる作品になっていると思うのでぜひどうぞ。

Two

Two