レッドスター赤星憲広の引退に寄せて【53】

阪神ファンなら、近い将来にその現実がやってくる事は認識していたとは思うけど、それがいきなり今日だとは思わなかった。
これで突出した漫画の様な選手はしばらく現れないと思う。1990年代以降の阪神タイガースの選手の中で、漫画の様な活躍を見せてくれたと思っているのは新庄・今岡・赤星・藤川の4人。それに次ぐのがウィリアムスと金本だと思っています。赤星はその小さな体(公称170cmだけど実際はもう少し小さいかと)を精一杯に使ったプレイスタイルで、381盗塁を重ねてきたわけで、そのキャラクターに実績が伴った文句の付けようの無い名選手。パーソナルな部分でも生真面目で熱血漢な性格で社会貢献(盗塁の数だけ車椅子を寄付している話はあまりにも有名)を果してましたし、独身貴族という事もあって色々と話題を提供してくれていました。9年の現役生活は太く短すぎたけど、様々な怪我と向き合いながら、そして命に関わる脊髄損傷という大怪我を抱えてここまで続けて来れた事の方が奇跡的。辞め方までもスピード感があって赤星らしかったけど、近年まれに見る程、多くのファンに愛された赤星選手に今はただただお疲れ様。
思えば2003年の優勝の時はこんなスタメンが多かったわけで、6年後にまさか金本と桧山と矢野しか残らないとは、予想だに出来ませんでした(投手陣にしても井川、伊良部、ムーアの先発陣、吉野、リガン、ウィリアムスの中継陣とかも居なくなってますけどね)。色々な意味で2010年は節目の年になりそうだし、2002→2003年の様な一気に代謝する様な現象が起きれば、来年の野球はきっと楽しいものになるんでしょうけどね。
1 [二] 今岡
2 [中] 赤星
3 [左] 金本
4 [右] 桧山(濱中)
5 [一] アリアス
6 [三] 片岡
7 [捕] 矢野
8 [遊] 藤本