Conor Oberst and the Mystic Valley Bandの『Outer South』の意外な内容

凄く意外だったと言えば失礼かもしれないですがConor Oberst and the Mystic Valley Band『Outer South』が意外に良かったのでご紹介。

Bright Eyesとしての作品群で知られるConor Oberstが新たなバンドを率いた名義のものがConor Oberst and the Mystic Valley Bandで、昨年発売された『Conor Oberst』が実質のファーストアルバムですので、今作がセカンドアルバムという事で良いと思います。残念な事に前作を未聴なので比較が出来ないのですが、Bright Eyesの時代の音源と比べると随分陽性のサウンドでカラッとしたカントリー・フォークロックを聞かせてくれています。これはバンドメンバーによる作曲が数多く含まれている事が大きくて、全16曲で70分の大作の割りにすんなりと入っていけますし、ストレス無く聞き終えることが出来ます。
今作『Outer South』は通してオルガンやキーボード・ピアノの響きが印象に残り、これはメンバーであるNate Walcottの貢献が大きいという事になるのですが、その事がサウンドを明るいものへと導いている大きな要因になっており、Conor Oberst以外のメンバーの才能が存分に発揮されている為、偏りが少なく作品としてのバランスを保ちながらクオリティを上げる事を成功させているのだと思います。楽曲の中にはAir Mattress」の様にムーグが登場したりとフォーク・ロックに枠に囚われないサウンドアプローチも随所に見られ、また、メロディ自体も良質なものが多く、個人的にはこの路線は大歓迎です。
印象的にはM. WardとかRyan Adams(実際にwith The Cardinalsという似たようなバンド形態を取っていましたし)のサウンドとも重なったのですが、実際にConor Oberst、My Morning JacketJim James、M. Wardの3人にBright EyesのメンバーでもありプロデューサーのMike Mogisが加わった4人でThe Monsters of Folkというユニットを結成していて、アルバムも9/22に発売(国内盤も発売予定)が決まっていますので、こちらも楽しみにしておきたいと思います。
amazonでは輸入盤は入手が困難になってきているようで(自分もamazonから届くのにかなり時間が掛かった)、ボーナストラックの入った国内盤をご紹介しておきます。

アウター・サウス

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