Michael Jackson. I want you back

全く死が想像出来ない人ばかり亡くなる年だって前にも書いたけど今年はちょっと異常。2007年に稲尾和久氏が亡くなってから何となくこの死が想像出来ない人の死という感覚があって、もちろん自分が年をとっている事もあるんですが、凄いペースで時が流れている錯覚に陥ります。
Michael Jacksonの死をどの様に捉えていいのかが分からないのは、何となく彼の存在が人知の及ぶところではないものになっていたからで、全然実感が湧かない。ちなみに自分はMichael Jacksonの93年の福岡ドームでの公演(Dangerous Tour 93)を見に行ってて、とはいっても当時バカ高いチケットを入手出来るわけもなく、洩れてくる音に外で聞き耳を立てる事しか出来なかったわけですが、それでもそれが自分の洋楽ライブの初体験でした。ですので80年代の全盛期のイメージよりも、90年代の迷走と復活を繰り返してたMichael Jacksonのイメージの方が強いわけです。ベストアルバム『HIStory』が出た当時も、今ほどベストアルバムが乱発されていた時代では無かったので、「あのMichael Jacksonのベストアルバム」という事で全世界はもちろん、日本のメディアもかなり大々的に話題にしていたのを覚えています。Michael Jacksonのアルバムってどのアルバムも当時としては最先端のサウンドプロダクションが用いられていた事もあって、音が良かったイメージが強く残ります。結局オリジナルアルバムとしては2001年の『Invincible』が最後になってしまい、ヒット曲は多数あれど、そのキャリアを考えれば決して作品数自体は多くは無いわけで、もし彼が音楽だけに集中できる環境があれば、もっともっと素晴らしい歌を残していたのではないかと思います。世界最高のエンターティナーを生で見れなかった悲しみはあるけれどNever Can Say Goodbyeだよ、マイケル。