Marshall Crenshawを知っていますか?6年振りの新作『Jaggedland』

Marshall Crenshawの6年振りの新作『Jaggedland』が発表されていたのでご紹介。

前作『What's In The Bag?』が2003年発売という事でスッカリご無沙汰の新作ですが、相変わらずパワーポップの見本市の様な素敵な作品になっています。日本ではその知名度も評価も低すぎるMarshall Crenshawですので、1953年生まれのMarshall Crenshawのキャリアはこの国ではほとんど知られていないと思います(輸入盤が軒並み再発される中、国内盤は次々に廃盤という有様・・・)。Ronnie Spectorをはじめ、様々なアーティストにMarshall Crenshawの楽曲がカバーされている事からも、アメリカでは支持されているシンガソングライターである事は明らかなのに日本でのこの現状は寂しい限りです。
今作でも今までと変わらない瑞々しさを保った作品を作り上げているのですが、Marshall Crenshawの凄さは基本的にはラフに作られていてもそれを感じさせない演奏力の高さを持っている事(Marshall Crenshaw自体が様々な楽器を操るテクニシャン)で、それにメロディの素晴らしさが加わっている事で楽曲が大きな魅力を放っています。今作『Jaggedland』でもその流れはしっかりと継承しており、クオリティにムラの無いしっかりとした作品に仕上がっています。今作『Jaggedland』はギザついたエッジを持ったアップテンポな楽曲からバラードまで充実の内容で、一曲目の「Right on Time」から最終曲の「Live and Learn」まで安心して聞き終えることが出来ます。特に最終曲「Live and Learn」はこのアルバムの楽曲の中でも出色の出来で、Marshall Crenshawの新たな代表曲になる楽曲だと思います。また、今作ではMike Violaがバッキングボーカルで全面的に参加しており、新旧のパワーポッパーが共演を果しているところも特筆に価すると思います。
デビュー当時のElvis Costelloの雰囲気を保ちつつ、Matthew Sweetのポップさを持ち合わせているといった内容(最近のMatthew SweetよりもMarshall Crenshawの方が随分ロックしていますが、ボーカルの質も似ていますしね)ですから、入門盤にもなりやすい一枚になっているので、興味のある方はぜひどうぞ。

マコーレー・カルキンの様なこのジャケのイメージが強かったMarshall Crenshaw

Field Day

Field Day

新作ではこんな渋ーい風貌に・・・
Jaggedland

Jaggedland

Marshall Crenshaw in studio 取り合えずプロモーションのレコーディング風景など。

こちらは名曲の近年のライブ映像。Marshall Crenshaw - Someday, Someway (LIVE in 2007)