Grammaticsのデビューアルバム『Grammatics』は思わず雰囲気買いしてしまう一枚

デビューEPも好評だったGrammaticsのデビューアルバム『Grammatics』が発売になっていたのでご紹介。正直なところサラッと試聴しただけで雰囲気買い(ジャケ買いの要素も含む)をしたGrammaticsですが、面白いバンドでした。
中心メンバーであるOwen Brinleyは若くしてColour of Fireというバンドを結成し、2004年にはアルバムを発売し解散、早くもこのGrammaticsというバンドが二つ目のバンドという事になります。リーズ出身のGrammaticsはUKのインディレーベルDance To The Radioと契約し、どういう訳か日本限定のデビューEP『GRAMMATICS EP』でデビューを果し、この度デビューアルバムとして『Grammatics』が本国で発売しております。前バンドのColour of Fireはどちらかと言えばエモロックに近いサウンドで語られている様ですが、今回のGrammaticsサウンドではもう少し伝統的なUKバンドのサウンドに接近していると思います。Owen Brinleyのハイトーンながらも繊細で透明感のあるボーカルは、そのエモーショナルな部分も含めてMuseと比較されると思うのですが、ハードロック的なギターの展開は薄めで、どちらかといえば力感あるのMewといった印象を受けました。
Grammaticsというバンドの面白いところはOwen Brinleyの圧倒的な存在感以外にも見られており、例えば四人バンドながらメンバーのEmilia Erginのパートはチェロで限りなくスリーピースには近い特殊なバンド形態だったり、ゲストボーカルでLaura GrovesBlue Rosesというソロユニットで活動中、デビューアルバム『Blue Roses』が注目されている)を迎えていたりと、女性のコーラスとチェロの音色が入る事でまるで北欧の様な透明感や柔らかさをサウンドに反映出来ている為、独特の雰囲気を作り出しているといえると思います。
Owen Brinleyはルックスも良いですし、次世代のカリスマ的な魅力を持ったアーティストなので、今後、様々なメディアで注目されるとは思うし、日本でも人気が出るのではないでしょうか。むしろGrammaticsの国内盤が出ないという事は、それ程各レコード会社の体力が底を付いているという事なのでしょうね、多分。

Grammatics - D.I.L.E.M.M.A

Grammatics

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