The Boy Least Likely Toの新作『Law of the Playground』の異常なほっこり感

The Boy Least Likely Toの新作『Law of the Playground』が相変わらずのほっこりしたポップミュージックだったのでご紹介。
The Boy Least Likely Toといえば前作『The Best Party Ever』に収録の「Be Gentle With Me」の圧倒的なポップ振りにやられてしまった人も多いと思うのですが、今作『Law of the Playground』も負けず劣らずに彼等のチープさとポップさが同居した良質のポップミュージックになっています。前作同様、意図的にチープな使い方をされているストリングスを中心に楽器の他愛の無い響きが印象的で、音楽的には別段多くの変化は無いのですが、前作より落ち着きというかドッシリした安定感を感じる作品になっています。これはセカンドアルバムという事もあるのですが、彼等なりのささやかな自信がサウンドにも現れている様に感じますし、実際に全体的なメロディの質が向上し、良いアルバムに仕上がっていると思います。
今作『Law of the Playground』は、ストリングスとボーカルが響き合い掛け合う楽しい「Balloon On A Broken String」「Every Goliath Has Its David」やハンドクラップが響き渡る「When Life Gives Me Lemons I Make Lemonade」などの楽曲の様に、そのポップセンスに磨きが掛かった様な曲が収録されている反面、「The Boy With Two Hearts」みたいなセンチメンタル全開の曲があったりと、歌詞はどちらかというと暗めで寂しげなものが多く(「The Boy Least Likely To Is A Machine」なんてタイトルの曲もある)、そのミスマッチ具合も踏まえて面白い作品に仕上がっています。
それからRazorlightとツアーを回った縁もあり、今作『Law of the Playground』でもRazorlightの元メンバーであるAndy Burrowsがドラムとして4曲に参加(前作『The Best Party Ever』でも「Be Gentle With Me」「Paper Cuts」でドラムを叩いている)しており、当ブログとしてもゲストの人選も成程な感じになっているところにも注目。

廉価なUS盤も出るようなのでそちらもお薦め。

Law of the Playground

Law of the Playground

Rough Trade Shopsで買えばB面集的なボーナスディスク(George Michael「Faith」のカバー!も収録)が付いてくる。
http://www.roughtrade.com/site/shop_detail.lasso?search_type=sku&sku=308964

Every Goliath Has Its David by The Boy Least Likely To