Take Thatの新作『The Circus』がバカ売れしているその原因を探る
Take Thatの新作『The Circus』がイギリスでバカ売れしているのでご紹介。
復活アルバムである前作『Beautiful World』が大ヒットとなったTake Thatですが、今作『The Circus』の売り上げも好調のようで、当然の様にUKチャート1位を獲得し、CD不況が叫ばれる中、何とOasis『Be Here Now』、Coldplay『X&Y』に次ぐ週間セールスの歴代三位というセールス記録を打ち立てています。肝心の内容に関しても、先行シングル「Greatest Day」がこれぞシングル曲!的な王道のバラードだった為、アルバム内容に若干不安があったわけですが、そんな不安は吹き飛ばすバランスの取れた快作に仕上がっています。どちらかと言えばTake Thatはシングルアーティストというイメージが強いと思うのですが、今作は文句無しでアルバム単位でも評価される一枚になっていると思います。
『The Circus』の収録曲の中でも際立つのがMark Owenボーカルを取っている楽曲で、彼のソングライティングの充実がアルバムに高い貢献を果しているのは間違いないでしょう(一応作詞・作曲のクレジットは共同であるものの、Mark Owenがリードボーカルの曲は自身のソングライティングが大きく貢献しているはず)。そしてMark Owenのボーカル自体はクセのある声なのですが、他の三人に比べると軽やかさも持ち合わせている為、Take Thatをボーカルグループとして見た場合の良いアクセントにもなっているし、ポップな楽曲のイメージにピッタリと嵌っています。具体的には「Hello」、「Julie」、「Up All Night」、「Hold Up A Light」等の楽曲でMark Owenがリードボーカルとなっているのですが、その全ての楽曲が恐ろしくポップなので、その辺を中心に聞いていただければ、何故Take Thatがアイドルグループの枠には収まらない存在に成り得たのかが良く分かると思いますし、Mark Owenというアーティストの才能こそがTake Thatの復活を支えた大きな要因になっているのが分かると思います。
前作『Beautiful World』収録の「Shine」という名曲を超える楽曲を生み出すのは難しいまでも、アルバムとしてはしっかりとまとまった『The Circus』は彼等のアーティストとしての充実期に値する最高傑作といっても過言ではないですし、市場もそれを素直に受け入れたということでしょう。The Circus Liveと銘打った来年のツアーも凄まじいものになりそうで、ライブもぜひとも体感してみたいのですが、国内盤は出ているものの、残念な事に日本ではほとんど無風状態ですので、しっかりとこのサイトでもアピールしておきたいと思います。
- アーティスト: Take That
- 出版社/メーカー: Polygram UK
- 発売日: 2008/12/09
- メディア: CD
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Take ThatだけでなくMark Owenのソロアルバムも聴くべし。
- アーティスト: マーク・オーウェン
- 出版社/メーカー: MEDIA FACTORY
- 発売日: 2006/01/11
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