The Metrosの『More Money Less Grief』はアホの皮を被った高性能パブロックアルバム

The Metrosに対してはこいつらアホだな(褒め言葉)という感想を持っていましたが、アルバム『More Money Less Grief』を通して聞いてたら意外と音楽的素養がシッカリしていて、一発屋では終らない魅力を感じたのでご紹介。

The Metrosのメンバーは十代なだけあって初期衝動が詰まったデビューアルバムではあるのですが、そのまとまった演奏力やサウンドを構成しているソウル・スカ・パンクの要素からは若さゆえの粗さは感じられず、むしろ成熟して落ち着いた貫禄すら感じられて、逆に面白みに欠けるぐらいでした。しかし、何よりしっかりとスウィング出来ているサウンドだと思うのでリズム面での不安は小さいし、曲を書く能力が枯渇しない限り末永い活動は期待出来ると思います。兎に角、この調子で十分なのでグダグタと音楽活動を続けてくれたらなと思います。
Ian Duryの息子であるBaxter Duryがプロデュースしているから当たり前といえば当たり前なんですが、The Metros『More Money Less Grief』は現代の正しいパブ・ロックの解釈だと思うし、その見てくれやセンスの悪いジャケットに邦題(これは彼らに責任は無いが)も含めて非常にいなたくてもっさりした存在感がパブロック臭くて、今年Dave Edmunds関連を聞き漁っている筆者にとってはとても好感が持てたのであります。
The Metrosは11月にはサマーソニック2008に引き続き来日し、当サイトでもご紹介したThe TroubadoursとのWヘッドラインツアーを敢行します(詳細はこちらから)。更に、BRITISH ANTHEMSにも出演が決定しているので日本でも知名度が上がれば良いのですけど。

これが邦題、ジャケット共に評判の悪い『マネーあれば憂いナシ!!』だ。

マネーあれば憂いナシ!(期間限定版)

マネーあれば憂いナシ!(期間限定版)

ボーカルのSaul AdamczewskiからはThe UndertonesFeargal Sharkeyの様な強烈な個性を感じるゼ。
The Metros - Last of the Lookers

Talk About It」のPVが好きなんだが「リクエストによる埋め込み無効」なので以下から↓
http://jp.youtube.com/watch?v=AUtGnwn6iFo