Todd Rundgrenの『Arena』は本当にアリーナアルバムなのか?
Todd Rundgrenの四年ぶりの新作『Arena』は聞いて吃驚、そのタイトルに紛う事なきスケールの大きなロックアルバムだったのでご紹介。
万能の人、天才、マルチプレイヤー、音の魔術師、宅録の神様・・・Todd Rundgrenに付けられる形容詞は数あれど、所謂アリーナサウンドと言われるスケール感の大きなスタジアムバンドの音とは無縁の人だと思っていただけに、いくら作風をガラッと変える事のあるTodd Rundgrenといえど今作『Arena』の方向性には意表を付かれました。Todd Rundgrenは今作ではそのアルバムタイトルの通り、まるでステロイドで筋肉を増強したのではないかと見紛う程、力強く圧倒的なバンドサウンドを聞かせてくれるわけですが、ハードなサウンド一辺倒ではなく「Courage」のようにTodd Rundgrenの持ち味である必殺のメロディも随所に聞かせてくれるのでご安心を。この音へのアプローチはUtopia時代にあったプログレッシブロックやハードロックのそれとも少し違っていて、どちらかというと80年代の煌びやかなアリーナサウンドをイメージさせますし、中にはAerosmithの「Walk This Way」のような曲もある(これ狙ってやっていたら凄い皮肉というかユーモアというかそのセンスに脱帽だけど)。
Todd Rundgrenは今はハワイに移住していて、この開放感のあるというか健康的なサウンドはその影響もあるだろうけど、相変わらず一人でこのバンドサウンドを作り上げるわけですから、老いて益々盛んなTodd Rundgrenのバイタリティには感服せざるを得ませんよね。
正に闘技場(アリーナ)で戦う戦士の如くギターとシンバルを剣と楯に見立てて飛び上がっているかの様なジャケですが、思いっきりイケてはいない・・・
- アーティスト: Todd Rundgren
- 出版社/メーカー: Hi Fi Recordings
- 発売日: 2008/09/30
- メディア: CD
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あとToddの曲で一番需要があるこの曲を。紅顔の美少年やね。
Todd Rundgren - Hello Its Me