Manic Street Preachers 『Rewind the Film』【ふたりのシーズン】Part4

【ふたりのシーズン】第四回目はManic Street Preachers
2013年のデュエットを語る際に絶対に外せないのがManic Street Preachers『Rewind the Film』というアルバム。
なんせ「This Sullen Welsh Heart」ではLucy Rose「4 Lonely Roads」ではCate Le Bonとデュエットを果たしています。ついでに男性ですが「Rewind the Film」ではRichard Hawleyと歌っちゃったりしていますので、まさにデュエット、デュエット、デュエットの嵐なので御座います。Manic Street Preachersの凄いのは、もはやベテランバンドの部類なのにフットワークの軽い(一見ミーハーとさえ思える)人選でフィーチャーしちゃうところで、過去にもNina PerssonTraci Lordsを召喚していることからも確信犯なのは間違いないでしょう。
余談中の余談ですがTraci Lordsと共演した「Little Baby Nothing」は元々Kylie Minogueと共演する予定だった楽曲でKylie Minogueが忙しすぎたためにTraci Lordsと共演することになったという話があります。その流れもあってKylie Minogueのアルバム『Impossible Princess』ではマニックス側が「Some Kind of Bliss」「I Don't Need Anyone」の2曲を楽曲提供しており、形は違えど結果的にはKylie Minogueとは仕事することになります。この2曲は今聞いてもManic Street Preachers全開の楽曲で『Rewind the Film』に収録されたとしても違和感はないでしょう。余談終わり。
『Rewind the Film』に収録されたLucy RoseCate Le Bonの楽曲にせよ、素朴な風通しの良さとけだるさという両ボーカルの特性を活かした楽曲に仕上がっていますし、この辺はManic Street Preachersの懐の深さとデュエット慣れが良い方向に働いています。これまた余談ですがLucy RosexperiaのCMで耳にする「Movin' On Up」のカバーも歌っています。そして、Cate Le Bonはもうすぐ発売になるニューアルバム『Mug Museum』Perfume Geniusと共演しています。
ということで余談ばかりになりましたが、楽曲を起点に音楽の広がりや繋がりを感じられるのもまたデュエットの魅力のひとつだと思いますし、Manic Street Preachersの様に起点になれるアーティストはやっぱり偉大だと思うわけであります。

それでは余談の多かったPVもあわせてご紹介しておきます。
Manic Street Preachers×Lucy Rose「This Sullen Welsh Heart」

これは一人で歌っていますが素敵なので。
Cate Le Bon×Manic Street Preachers「4 Lonely Roads」

Kylie Minogue - Some Kind Of Bliss

Lucy Rose「Movin' On Up」(Xperia Z1 TV Ad Official Song)

Cate Le Bon (Ft. Perfume Genius)  「I Think I Knew」

Mug Museum

Mug Museum