Regina Spektorの『Live in London』をBlu-rayで楽しむ

初めて買ったBlu-rayでの映画は(500)日のサマーでしたが、音楽の映像作品としてはこのRegina Spektor『Live in London』でした。
Regina Spektor初のライブアルバム『Live in London』はDVD+CD、Blu-ray+CD、Vinylで発売され、CDで聴覚的に楽しめるライブ音源はもちろんなのですが、そのパフォーマンスを視覚的に感じる事が出来る映像によって、Regina Spektorの世界観を存分に楽しむ事が出来ます。未発表である新曲も3曲収録されていますし、彼女のオフショットも収録されているので、熱心なリスナーが楽しめるのはもちろんなのですが、通常のライブ音源、ライブ映像以上にもっと多くのRegina Spektorを知らないリスナーに届いて欲しいと思える素晴らしい仕上がりになっています。
彼女の歌自体が意思を持った音符であるかの様に自由にメロディの上を弾んでいく(実際に歌詞の字幕には♪マークが付いていて、彼女の声と歌詞を含めた映像がマッチしている)。そんな彼女の才気に満ち溢れるライブパフォーマンスは、聞いている人に音楽の楽しさをダイレクトに伝えるもので、『Live in London』は充実期にあるRegina Spektorのパフォーマンスを記録する歴史的な作品になると思います。バンドのリーダーであったセロ奏者Daniel Choが2010年の7月に不慮の事故で亡くなっており、ボーナス映像として「To Daniel Cho」という彼との思い出をコラージュしたクリップも収録されており、ライナーでもRegina Spektor本人が触れています。そんなDaniel Choの在りし日の姿もライブ映像には当然刻まれており、Regina Spektor自身にとっても『Live in London』は非常に大きな意味を持った重要な作品になっていると思います。
あと、そんな素晴らしい映像作品『Live in London』のレビューとしては凄く下世話な話になるのですが、オフショットで見せるすっぴんのRegina Spektorがもの凄く可愛い。自分はRegina Spektorを始めて見た時に化粧の濃い林葉直子みたいな顔だなと思っていたのですが、素顔のRegina Spektorは溜まらなくキュートで、あの過剰に見えるメイクも彼女なりの演出なのかと思うと、また彼女の事を好きになりました。きっとこの『Live in London』で多くの人が彼女の魅力に改めて気付かされるし、彼女を知らない人は一気に惹き込まれるのではないかと思います。『Live in London』はそんな素敵な魅力に満ち溢れています。
DVDとあまり価格が変わらないので、再生機器があればBlu-rayがお勧めです。輸入盤ですがしっかりと国内のプレイヤーでも再生出来るのでご心配なく。

DVDの監督はTom Pettyの娘でもあるAdria Pettyで、Regina Spektorの映像作品を幾つも手掛けているだけに、息の合った演出を見せてくれています。