HOLIDAYS OF SEVENTEENとThe Cigavettesを【BRITISH PAVILION-6th anniversary-】で見る

という事で昨日のBRITISH PAVILIONの雑感(ほとんどライブに関して)でも。
HOLIDAYS OF SEVENTEENのボーカルの三浦太郎君には色々とお世話になっているのですが、ライブを見るのは実は久し振り。トップバッターとして相応しい勢いのあるライブでした。

「Johnan City Boy」の時にはThe Cigavettesの山本兄弟が飛び入りし、微笑ましい共演。

演奏にはまとまりがあるし、何よりバンドの佇まいが垢抜けてきていてライブバンドとして成長が見られています。感心したのは太郎君のボーカルで、元々音域は広いと思っていたけど安定感もあるし、英語詞で歌う日本のバンドの中ではトップクラスの歌唱力だと実感。メンバーそれぞれのコーラスのレベルも高いし、「You&Me」をはじめアンセムクラスの楽曲を数多く持っているというのはやはり大きな武器だなと思いました。ジャンルとしてはパワーポップと呼ばれるであろうHOLIDAYS OF SEVENTEENですが、多くのリスナーに届く可能性を持った楽曲を高いレベルでやり続けていますし、BEAT CRUSADERSが居なくなってもHOLIDAYS OF SEVENTEENがその穴は埋められるのではないか?そんな期待を抱かせてくれるライブでした。
初見でしたがTHE SCHOOL-DAYSundiscoのライブを楽しんだ後は・・・


いよいよThe Cigavettes
前回見たのが去年のTHE BEACHESのツアー時で、この時の感想に書いた「導線となる楽曲」になっているはずの新曲に期待を掛けていた訳ですが、結果からいうと全く想像していなかった形でバンドの進化を見せてくれていました。
正直、ボーカルの山本政幸君がHOLIDAYS OF SEVENTEENのライブに飛び入りした時もマスクをしてて、明らかに喉の調子が悪かったのが心配で、思わず本人に大丈夫なのか聞いたのですが、実は彼は過酷を極めるレコーディングで喉を完全に潰してしまい、医者に歌う事を禁じられているとの事でした。この時点でちょっと暖かく見てあげないといけないかなと思ったのですが、取り越し苦労もいいところでした。
新曲は十分に導線になる可能性を持ったものだったし、中でもMCで幹宗君が、「次はBeach Boysのパクリです」と言っていた楽曲なんて、サウンドこそ従来のCigavettesの雰囲気を持っていますが、メロディ面での新境地を感じさせる楽曲で、くるりワンダーフォーゲルをミックスする場面は照れ隠しの様なご愛嬌だったけど、確実にCigavettesの次のステップを感じさせる楽曲でした。そして、ライブを通じて一番進化していたのがコンディションが最悪のはずのボーカルで、全編に渡り安定感の出てきたボーカルを政幸君は聞かせてくれており、ライブがグッと締まっていました。Cigavettesの場合、元々演奏に関しては定評があるし、新曲でのタイトでアタックの強いプレイは相変わらず素晴らしく、お客さんをガッツリと躍らせていました。政幸君は見た目はどちらかといえば、Lee Maversなのですが、声質やトーンが近いのはむしろJohn Powerの方で、政幸君のボーカルの目指すべきスタイルが固まってきた事で、バンドが完成形にグッと近づいてきて、バンドが描いているであろう未来図がハッキリとお客さんにも見えたのではないかと思います。あのLiam Gallagherだって、oasisの前身であるThe Rainではがなり声ではなく弱々しい声だったし、長渕剛だって焼酎でうがいして声を作った。「声は作られる」そんなエピソードが目の前で起ころうとしているのは非常に感慨深いです。

奇しくもHOLIDAYS OF SEVENTEENThe Cigavettesのアルバムは来年初頭にも発売される予定との事(The Cigavettesに関しては不確定かもですが)。そこの収録された楽曲がもっと多くの人に届くという確認を持てた。そんな昨日のライブでした。

余談ですが、FeederGrantがライブ後に普通に遊びに来ていてファンと和気あいあいで写真撮影に応じてました。やっぱり良い人達だなー。