Crowded Houseの『Intriguer』は再結成第二段にして最充実の一枚
Crowded House再結成後の2枚目のアルバム『Intriguer』が相変わらず良作だったのでご紹介。
Crowded Houseに関してはオーストラリアの国民的バンドであるにも係わらず、世界的にはどうも過小評価されている様に思います。特に日本では再結成後の活動もスルーされている様で、前作『Time on Earth』も国内盤は発売されていなければ、大きくメディアに取り上げられる事も無いという寂しい状態で、根強いファンが居るはずの日本なのにと、悲嘆に暮れるばかりであります。
とまあ愚痴はこの辺にして肝心のアルバムの内容ですが、今作もNeil Finnのソングライティング能力が冴え渡っていて素晴らしく質の高いメロディを聞かせてくれています。サウンドの方も非常に瑞々しく、ある意味ベテランバンドらしからぬ仕上がりになっています。シングルになっている一曲目の「Saturday Sun」から、印象的なベースラインとドラミングで幕を開けるロックチューンだし、全体を通してギターが印象的に響き渡る内容で、Crowded House流のロックアルバムに仕上がっていると思います。中でも「Even If」なんて曲は、まるでoasisの「Lyla」を思わせる様なギターサウンドで、アルバムの中でも特に瑞々しい印象を残します。「Even If」の次曲がアルバムの最終曲の「Elephants」になっていて、瑞々しさの後のバラードが静かにアルバムの幕を下ろしており、この辺の流れも良いと思います。
前作『Time on Earth』ではJohnny Marrが参加していたりしましたし、傾向としてギターサウンドの要素は強まっていたのですが、これはNeil Finnの7 Worlds Collideでの活動からの流れが影響していて、本作でもその活動が活かされていると思います。ギターを弾きまくっている息子のLiam Finnやコーラスで楽曲を支える奥様のSharon FinnらのNeil Finn一族の参加も7 Worlds Collideの『The Sun Came Out』から引き続いてのものだし、この辺にも近年のCrowded Houseの結束の強さが現れていると思います。
DVD付きの限定盤にはライブや「Saturday Sun」のPVが収録。パイプオルガンも壮大なホールでの「Don't Dream It's Over」も最高。とにかく日本でも再評価の兆しを。
- アーティスト: Crowded House
- 出版社/メーカー: Fantasy
- 発売日: 2010/07/13
- メディア: CD
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