The Courteenersがセカンドアルバム『Falcon』で見せた大健闘
The Courteenersのセカンドアルバム『Falcon』が大健闘を見せていたのでご紹介。
デビューアルバム『St. Jude』が全英4位とヒットしたCourteenersだけにセカンドアルバムは、メディアの手のひら返しが予想され、セールス的にも厳しいのかと思っていたのですが、結果は全英6位と好セールスを記録。Morrisseyからお褒めの言葉をもらったり、NMEにも好意的な扱いをされるなど、意外な展開を見せているのですが、実際に聞いて見てもその評価に違わない内容だったので、張り切って紹介したいと思います。
先行シングルだった「You Overdid It Doll」はギターロックのフォーマットながら印象的なピアノのイントロから幕を開け、ダンスビートを刻み出すフロア映えもする非常にポップな楽曲で、Courteenersの新たな代表曲になりそうな一曲に仕上がっており、他のアルバム収録曲も基本的にギターロックの範囲内の楽曲ながらピアノを全面的に取り入れたりと、サウンドの幅を広げつつ精一杯にレベルを上げた楽曲で、確かに好感の持てる内容になっています。他にもシングルカット出来そうな「The Opener」、「Good Times Are Calling」、「Sycophant」の様な楽曲も収録されていますし、全体的にメロディの質を含めた楽曲のクオリティはファーストアルバムとは比べ物にならないほど上がっています。
ちなみにプロデューサーはPulpの『His 'n' Hers』やSuedeの『Coming Up』を手掛けたEd Bullerな訳で、UKロックが盛り上がっていた時代を良く知っており、良い意味で90年代のブリットポップの雰囲気を持ったCourteenersの魅力を引き出すという意味では、『Falcon』には最適の人選だったように思います。
ギターロックというジャンルで勝負したセカンドアルバムとしては、順調すぎるセールスを『Falcon』は記録しており、その内容と合わせても近年稀に見るセカンドアルバムでの成功だといえます。ボーカルのLiam Frayのキャラクターや存在感を考えても、UKの正統なギターロックを引き継げる数少ないバンドである事は間違いないので、妙な色気を出さずに今のまま音楽活動を続けて行って欲しいものです。
そういえばNoel Gallagherの例のライブの前座はCourteenersなので、NoelとLiamの共演なんてベタな事を書かれちゃいそうですが、日本では考えられないくらいCourteenersって盛り上がってますし、多くのアーティストと共演を果している訳で、もう少し日本でも知名度が上がって欲しいところ。
個人的には今クラブで掛かると一番上がるギターロック。
オリジナル盤には未収録の名曲「That Kiss」がボーナストラックの国内盤は魅力的。
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