第五回『シルクスクリーンプリント』とは

Lyme-Records的【Tシャツ&プリント用語解説】。ちょっと時間が空きましたが春に向けてTシャツ屋らしいエントリーを再開致します。第五回はシルクスクリーンプリント』とはです。前回までで生地の事はある程度説明出来たと思いますので、今回はTシャツのプリント方法に関してです。
Tシャツにプリントをする際に最も一般的なプリント方法がシルクスクリーンプリントです。最大の特徴として耐久度が強く、色あせも起こりにくい事が挙げられます。インクの種類は大きく分けると油性と水性のインクがあるのですが、蛍光インク、発泡インク、蓄光インクやラメプリントなど特殊なインクを使用出来るので様々なデザインを表現する事が出来ます。インクの厚みも調整できますしTシャツのボディが濃色であっても発色良くプリントする事が出来ます。プリントの色ごとに版が必要となりますが、大量生産に最も向いているプリント方法といえます。コストもプリントする量が増えれば増えるほど割安になりますので、アパレル業界では一般的にシルクスクリーンプリントが使われています。この点もシルクスクリーンプリントの大きな特徴です。
また、作成した版を保持してくれる工場であれば、同じデザインを増刷する場合は版代が掛かりませんので、リピートする際の価格は抑える事が出来ます。
とまあ、色々と凄く難しそうに書いていますが、原理的にはプリントごっこの様なイメージですのでそれほど複雑な原理ではありません。実際に自宅で簡単にTシャツが出来るプリントキットの様なもの(「Tシャツくん」が有名)も販売していますし、大きな画材屋さんでは版を作成してくれるサービスを行っているところもあります。作成に使用する道具(インクやヘラやボード等)も市販されているもので揃いますので、興味のある方は自分Tシャツを作成する事が出来ます。ただし、コツを掴むまでに時間は掛かりますので、工場でプロが作成するレベルのTシャツを大量に作るのはかなり難しいと思います。
Lyme-Recordsでは基本的にシルクスクリーンを使って工場にてTシャツをプリントしています。もちろん、他のプリント方法も使用する場合もありますが、現在のところはそのメリットを考えてシルクスクリーンプリントを選択する場合が多くなっています。

Tシャツくん

Tシャツくん

次回はシルクスクリーンプリント以外のプリント方法のご紹介する予定です。

第一回『ヘビーウェイトTシャツ』とは
第二回『Tシャツを紡ぐ糸の種類』(カード糸とコーマ糸)
第三回『糸の番手』
第四回『天竺編みの生地』とは