Beatlesの『The Beatles』(White Album)Stereoリマスター盤(Disc2)の雑感
という事でBeatlesの『The Beatles』(White Album)Stereoリマスター盤の雑感の続きです。
今回は『White Album』のDisc2を聞いています。二枚組の『White Album』という事でひとまとめで括られるこのDisc2ですが、Disc1と比べると大分印象が違います。一般的にもDisc2の方がハードなサウンドと認識されていると思いますし、「Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey」や「Revoltion 9」のインパクトが大きくて、どうしてもDisc2はジョン色の強いアルバムだという印象が残っていたのですが、リマスター盤を聞いてみてもその印象は変わりませんでした。ジョンの要素が色濃く出た楽曲が多く、『White Album』だからこそ収録された楽曲もあると思いますし、その意味ではこの『White Album』のDisc2はジョンがBeatlesを意識して製作した最後の作品群と思えなくもないです。ポールはポールで「Helter Skelter」の様ならしくないハードな楽曲も書いていて(この手の曲は絶対ジョンのボーカルの方が映えると誰でも思いますしね)、Beatlesの楽曲の中で一番ハードロックな楽曲をポールが作っている事に違和感があったのですが、今聞くとジョンの色に埋もれてしまわぬよう、力の限りに叫んでいる様に聞こえるし、このDisc2に収録されている意義も分かる気がします(リンゴの「I've got blisters on my fingers」もハッキリ聞こえますね)。
『White Album』二枚を聴いて思ったのは、各々が楽曲を持ち寄った感はあるものの、ジョンに限らずBeatlesがバンドとして辛うじて成立していた最後のアルバムだという印象を受けます。もちろん、リンゴは途中で脱退騒動を起こしていますし、4人がガッチリとスクラムを組んで作った作品ではないのですが、「Back In The U.S.S.R.」や「Dear Prudence」のポールのドラミングなど、好き放題に作った事で思わぬ副産物も生まれているわけで、制限なく自由に作成したという意味合いからは、4人がBeatlesとして納得して世に出した最後のアルバムと言えるのかもしれません。昨日も書いたように『White Album』もリマスターによって迫力が増しており、このDisc2もその重厚なバンドサウンドを楽しむ事が出来ます。Disc2のハードなサウンドの楽曲とDisc1の「I Will」や「Julia」の様なシンプルなバラードとの対比が二枚を通して聞くと際立っているのが最高。次は『Yellow Submarine』をさらっと聞いてみたいと思います。
- アーティスト: BEATLES
- 出版社/メーカー: EMI UK
- 発売日: 2009/09/09
- メディア: CD
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