Bombay Bicycle Clubの『I Had the Blues But I Shook Them Loose』の侮れない面白み

Bombay Bicycle Clubと聞いて何だかサークルの名称みたいなバンド名だなと思っていたのですが、侮れない内容だったのでご紹介。
Bombay Bicycle ClubはEPやシングルが発売の時点でアンダーエイジのバンドとして話題になっていたものの、あまり興味をそそらずに聞き逃していたのですが、アルバム『I Had the Blues But I Shook Them Loose』を聞いてみて、見くびっていた事を反省。よく耳にするインディーズのギターバンド以上のポテンシャルを秘めたバンドでした。『I Had the Blues But I Shook Them Loose』を一聴すると退廃的で荒削りなギターサウンドが耳に残るのですが、ところどころエレクトロの影響を感じさせたり、シューゲイザー的なギターのアプローチを見せたかと思えば思いっきりフォーキーになってみたりと、細部にBombay Bicycle Clubの面白みを感じる事が出来ます。これはどちらかと言えば一点突端な印象が強いアンダーエイジバンドの印象を覆すようなサウンドともいえ、若さが全く持って感じられないのが逆に面白いです。このアルバムのタイトルもA Tribe Called Questの歌詞から取られているようで、Bombay Bicycle Clubの雑食性を窺い知る事が出来ます。
ちなみに『I Had the Blues But I Shook Them Loose』のプロデュースはArctic Monkeysのデビュー作を手掛けた事で有名なJim Abbissなので、Arctic Monkeysと比べられる事もあると思うのですが、Arctic Monkeysが肉食獣だとしたらBombay Bicycle Clubはどちらかといえば草食獣(決して草食系男子ではない)。いかにもナイーヴな外見の四人組なのですが、メディアから作り上げられていない雰囲気を持っていますので、その音楽性と裏腹なルックスにも人気が集まるのではないかと思います。Bombay Bicycle Clubの様なバンドこそさっさと国内盤を出すべき。
既発のシングルも収録されてるお得な価格のアルバム。というか時代に逆行するように様々なフォーマットでシングル出しまくっていますね、Bombay Bicycle Club(9月には更にシングルカットする)。その辺も興味深い。ちなみに先日ご紹介したThe Rumble StripsとともにレーベルはIsland recordsなんですよね。Island recordsは50周年という事で意義深いですな。

I Had the Blues But I Shook Them Loose (Dig)

I Had the Blues But I Shook Them Loose (Dig)

Bombay Bicycle Club - Dust On The Ground