Manic Street Preachersの「NANO-MUGEN FES.2009」キャンセルと『Journal for Plague Lovers』限定盤

ちょっと前の話ですがASIAN KUNG-FU GENERATION主催のNANO-MUGEN FES.2009」Manic Street Preachersがドタキャンしたんですよね。でもフェスとしては異例の払い戻しをやった事でアジカンの好感度はかなり上がったと思うのです。これは普通に偉いなぁと思っていて、お客さんからしたら単純に選択肢が増えるのは良い事だし、選択する事で参加者は納得の上のスッキリした気持ちでフェスを楽しめるはずなんですよ。もちろん、お目当てのアーティスト抜きでも楽しめる雰囲気を作り出す事がフェスの大前提としてあるのは当然なのですが、NANO-MUGENのポジションって凄く難しくて、あくまでもASIAN KUNG-FU GENERATIONや他の日本のアーティストのライブとして参加している層が確実に存在する訳で、他の海外からのアーティスト目当てのリスナーとの温度差が中々埋まっていないと思います。もちろん、その日本特有の村意識というか、閉鎖的になりがちな部分を埋めていくのがASIAN KUNG-FU GENERATIONの狙いな訳ですし、今回の件の様にピンチをチャンスを変えられる行動力があれば、そのギャップを埋めるスピードは上がっていくと思いますので、今後とも頑張って頂きたいと思います。そのうちASIAN KUNG-FU GENERATIONのアルバムレビューも書いてみたいと思います。ちゃんと聞いていますんで。
でその問題のManic Street Preachers『Journal for Plague Lovers』の限定盤をようやく購入したので物凄く簡単にご紹介。
このリミテッドエディションは高額な為、買うのに二の足を踏んでいたのですが、輸入盤が安くなっていたのでようやく購入しました。目玉は全曲のデモ音源が収録されているDisc2で、これが中々興味深いものになっていました。デモ音源といえば一般的に物凄くラフでその楽曲のプロトタイプになる音源というイメージがあると思うのですが、Manic Street Preachers 『Journal for Plague Lovers』デモ音源に関してはその類のものでは無く、確かにラフな部分はあるものの完成度の高い音源となっています。曲によってはJames Dean Bradfieldのボーカルがより一層エモーショナルだったり、ギターがラフに鳴っている事でサウンド自体が生々しくリアルなものに感じられたりと、作品の根幹となる部分をこのデモ音源の方から感じとる事が出来ます。全13曲がアルバムと同じ曲順で並んでいる事が、このデモ音源の存在意義を訴えていると思うし、この音源こそが『Journal for Plague Lovers』血と骨の部分といっても過言ではないと思います。という事で『Journal for Plague Lovers』を気に入った人には是非聞いていただきたいところ。装丁が異様に豪華な為、国内盤、輸入盤共に高価ですが、輸入盤はマーケットプレイスを使えばそれなりの価格で購入出来ると思います。
この作品のレビューはこちらから。
Manic Street Preachersの『Journal For Plague Lovers』が原点回帰にならなかった理由

Journal For Plague Lovers

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