Matthew SweetとSusanna Hoffsが『Under the Covers, Vol. 2』で再構築した70年代

Matthew SweetSusanna Hoffsのカバー曲集の第二弾『Under the Covers, Vol. 2』が発売になっていたのでご紹介。

60年代の楽曲をカバーした『Under the Covers, Vol. 1』に続いて発売された『Under the Covers, Vol. 2』は70年代の楽曲をカバーしており、前作に引き続き有名曲のカバー曲でアルバムは構成されており、非常に分かりやすいカバー集となっております。全ての楽曲がMatthew SweetSusanna Hoffsのボーカルと美しいコーラスワークで占められており(今作はSusanna Hoffsがリードを取る曲が目立ちますね)ボーカルとサウンドのプロダクションが完全に彼ら(というかMatthew Sweet的)のものである為、通常のコンピレーションとは一線を画した異様な統一感を生み出しています。原曲と収録アーティスト自体は結構濃い面子なのに、一貫して爽やかさを保てているのはMatthew SweetSusanna Hoffsの透明感のある声質とそのサウンドの統一感の賜物だと思います。RaspberriesMott the Hoopleなんて原曲の熱さが嘘の様に爽やかな出来栄えで面白いです。
このアルバムの特筆すべき点は「I've Seen All Good People: Your Move/All Good People」ではSteve HoweYes)がゲストで参加していたり、「Second Hand News」にはLindsey BuckinghamFleetwood Mac)が参加していたり、極めつけは「Beware of Darkness」Dhani Harrison(息子)を参加させている点で、カバー集というよりもMatthew Sweetが好きな楽曲を原曲に忠実に再構築しているアルバムといえるかもしれません。どちらにせよ、70年代入門のオムニバスアルバムとしても及第点は超えていると思いますので、原曲を知らない人にもお勧め出来る一枚といえると思いますのでどうぞ。そして原曲に多くの人が辿り着きますように。

Under the Covers 2 (Dig)

Under the Covers 2 (Dig)

以下は収録曲。
1.「Sugar Magnolia」Grateful Dead
2.「Go All the Way」Raspberries
3.「Second Hand News」Fleetwood Mac
4.「Bell Bottom Blues」Derek and the Dominos
5.「All the Young Dudes」Mott the Hoople
6.「You're So Vain」Carly Simon
7.「Here Comes My Girl」Tom Petty and the Heartbreakers
8.「I've Seen All Good People: Your Move/All Good People」Yes
9.「Hello It's Me」Todd Rundgren
10.「Willin'」Little Feat
11.「Back of a Car」Big Star
12.「Couldn't I Just Tell You」Todd Rundgren
13.「Gimme Some Truth」John Lennon
14.「Maggie May」Rod Stewart
15.「Everything I Own」Bread
16.「Beware of Darkness」George Harrison