Vaselinesが『Enter the Vaselines』と共にサマソニにやってくる

そろそろチケットが発売されるSUMMER SONIC 09ですが、ヘッドライナーが物議を醸す一方で、一部のリスナーには堪らないラインナップも取り揃えていると思います。何といっても注目されるのはThe Vaselinesの出演で、その日のSonic StageのラインナップがThe Flaming LipsSonic YouthTeenage Fanclub、The Vaselines、Grizzly Bear、The Temper Trap、Tame Impalaという事で、局部的に豪華なものになっており、自分がもしもこの日に行けるのであればこのステージを中心に見て回ることになりそう。
さて、話はVaselinesに話は戻るのですが、再結成のタイミングで『Enter the Vaselines』というコンピレーションも発売されていて、今まさにこの音源を聞いているのですが、数少ないVaselinesの音源を総括出来る内容になっており、この一枚で現在までのVaselinesの歴史はカバー出来る内容となっています。一応、音源はリマスターされており、新しくミックスされた音源もありますが、元々の音源がルーズというか演奏力で聞かせるバンドではないだけに、音はクリアになっているものの大きな印象は変わらず、デモ音源やライブ音源が収録されてたDisc2が目玉という事になると思います。こうして改めて聞いてみると、荒削りな演奏ながらも鳴り響くギターとメロディの良さが際立っていて、後にグランジというジャンルの代名詞となるNirvana(主にKurt Cobain)に影響を与えたサウンドがハッキリと聞こえてきます。
Vaselines自体がNirvanaにカバーされた事で注目されたという特異な状況もあって、その事による功罪もあったと思うのですが、こうして再結成を果したわけですから、ぜひ新作(というか正式にアルバムは『Dum-Dum』一枚しか出ていないわけだけど)を作って欲しいところ。 Eugene KellyFrances McKeeも解散後も音楽活動を続けていたわけだし、ソロ活動でのキャリアもあるわけですから、新しい化学反応が起きる状況は整っていると思います。


Enter the Vaselines (Dlx) (Dig)

Enter the Vaselines (Dlx) (Dig)

The Vaselines-Son Of a Gun