今年の年末はKANの『LIVE 弾き語りばったり#7~ウルトラタブン~全会場から全曲収録~』を聞く

『LIVE 弾き語りばったり#7~ウルトラタブン~全会場から全曲収録~』と名付けられたKANの弾き語りLIVEアルバムが素晴らしすぎたのでご紹介。
2008年度の年間ベストライブアルバムは今作で決定。
2008年の6〜7月に行われたライヴツアー弾き語りばったり#7 〜ウルトラタブン〜】の全国13都市・17公演をすべてを収録するというそのコンセプトもさることながら、文句の付けようのない全15曲の選曲に感服。HPでの限定販売だった為、入手困難な『何の変哲もない Love Songs』に収録の「何の変哲もないLove Song」が今作に収録されているのが嬉しい(ちなみにKANは、一旦は限定でですよ〜と発売したものを出しなおす事はしたくないと語っており、CD化の要望が強かった「何の変哲もないLove Song」をこの様な形で収録したのだと思われる)。他にもBilly Joelのカバーである「ALLENTOWN」Mr.Childrenのカバーである「抱きしめたい」が収録されており、特にBilly Joelのカバーは感涙モノの出来(そして次曲が「REGRETS」になっていて、さりげなく元ネタを明らかにしているのも実にKANらしい)。他の選曲も新旧織り交ぜた絶妙の選曲でオールタイムベストな内容になっているので初めてKANの音楽に出会う人にも受け入れられる間口の広い作品になっています。また、この様な弾き語りスタイルのライブアルバムというものは、演者の剥き出しで修正の出来ない演奏と歌が作品になる為に、アーティストにとっても非常に厄介で困難な部分があると思うのですが、この『LIVE 弾き語りばったりは細かなミスや息遣い、そして各会場のオーディエンスの反応や一体感すらも楽しめる、実に味のあるアルバムに仕上がっています。そして、各会場から音源を集めたのにも関わらず、まるでライブ会場にいるかの様な統一感を感じる事が出来て、更にはアンコールまで楽しめるという素晴らしさもこのライブアルバムは持ち合わせている。
まあ、KANのアルバムに関しては語りだすと止まらなくなるので、とても書き切れないのですが、兎に角、『LIVE 弾き語りばったりは2008年も300枚以上は音源を購入した筆者が自信を持って太鼓判を押せる2008年度のベストライブアルバム(2回目)になっているので、騙されたと思って一枚どうぞ。KAN本人のコラムも必読。

KANの作品は、相変わらずamazonのレビューも秀逸なものが多い為、補足も兼ねてそちらもどうぞ。

LIVE 弾き語りばったり#7~ウルトラタブン~全会場から全曲収録~

LIVE 弾き語りばったり#7~ウルトラタブン~全会場から全曲収録~

地獄までも持って行きたい大名曲 KAN 『50年後も』