Dig Out Your Soul (Super Deluxe 2 CD/DVD/4*Vinyl Boxset)の価格が下がった今こそ記事にしてみる

予想されていたとはいえoasisの『Dig Out Your Soul』(Super Deluxe 2 CD/DVD/4*Vinyl Boxset)が少々ダブついている模様。
Radioheadの『In Rainbows』のBoxsetの時は期間も数量も限定だったので、手に入り難かったのですが、今回のoasisはその辺の脇が甘いというか大雑把なのでしょう。彼ららしいといえば彼ららしいのですが、残念ながら限定盤の意義が感じられないですし、かなりの数をプレスしていると思いますので、まだまだ在庫が捌ききれていないという事かもしれません。ちなみにamazonでは価格が下がって10,527円（11/8現在）。輸入盤を二枚買えば10％OFFになるので10,000円を切る価格。もちろん昨今の円高の影響もあるのかもしれませんが、この価格なら値ごろ感があるので、購入を検討している人はどうぞ（もしかしたらもう少し下がるかもですが）。
そして、肝心の内容に関しても書いていなかったので書いておきますが目玉であるのBonus Discの出来は良いです。リミックスワークは期待以上に楽曲の良さを残しつつ処理してあると思いますが、逆に言えば今回の『Dig Out Your Soul』の楽曲は、【素材として弄りやすい＝反復するシンプルなメロディが多い】ともいえるわけで、今まではその楽曲の強力さ故に優良なリミックスバージョンやカバーがほとんど存在しなかったoasisだけに、このBonus Discが従来型のoasisの唯一無比のメロディが希薄で体感できるサウンドを目指したという『Dig Out Your Soul』の特色を浮き立たせているのは確か。未発表曲の目玉であるLiam Gallagherが書いた「Boy with the Blues」は歌詞に「Come Together」というフレーズが繰り返し出てくるようにThe Beatles＋ブルースを意識したであろう佳曲。これを聞くと次作はブルース色が強い渋めの作品になるのではないかと何となく予想。まあ「Boy with the Blues」は『Don't Believe the Truth』の時にはあった曲だし、Noel Gallagherの趣向とも通ずる部分なので、彼が先にソロアルバムでその方向性を打ち出す可能性は否定出来ないですが、今後のoasis自体のサウンドの可能性や方向性を指し示す一曲なのかもしれないなと感じています。

Dig Out Your Soul (Super Deluxe 2 CD/DVD/4*Vinyl Boxset)