Ingrid Michaelsonは『Be OK』で一発屋の呪縛から逃れられるのか?
最近の女性シンガーは一曲でガーンと売れるんですが、その後はパッとせずいつの間にかに見かけなくなったり、あれっあんな顔だったっけあの人?てパターンが非常に多いと思うのですが、Ingrid Michaelsonという女性シンガーもそうなってしまうのか?というお話です。
自分がIngrid Michaelsonを知ったのは、たまたま試聴した「Be OK」という曲で、聞いた瞬間にこりゃ売れるだろうなと感じ、すぐさまアルバム『Be OK』を購入。という事でまずはその「Be OK」からどうぞ。
Ingrid Michaelson- Be Ok
まあ曲自体シンプルなんですが、耳に残る曲で、一聴したイメージでSandi Thomの「I Wish I Was a Punk Rocker (with Flowers in My Hair)」が思い浮かんだりしました(多分、シンプルな構成と耳に残るメロディ、そして最後のボーカルのフェードアウトなどの類似点から)。Ingrid Michaelsonを聞いて一番に耳に残るのが随所にウクレレを使っている事で、このウクレレの響きが何ともいえない存在感を放っているのが特色。アルバム全体は「Be Ok」の様なテンポの良い曲は少なく、どちらかというとじっくりと聞かせるタイプの曲が多く、非常に落ち着いた印象です。そして、このアルバムはちょっと特殊でライブテイクが三曲(そのうちの一曲「Way I Am」は既発曲)とスタンダードなカバー曲(「Over the Rainbow」と「Can't Help Falling in Love」のライブテイク)が二曲収録されており、しかも「Be OK」のAcousticバージョンが収録されているので、ちょっと新鮮味に欠けるのは確かです。と言ってもカバー曲自体は、新しい解釈の要素も感じれる良カバーだと思いますし、ライブテイクもアルバム全体の雰囲気を壊すのではなく、アクセントになっていると思うので大きな問題では無いのですが、この事を意識してやっているのか、ただ単に水増し的な意味でやっているのかで、Ingrid Michaelsonの将来は大きく分かれるような気がします。
まあ、その辺を差し引いたとしてもIngrid Michaelsonの「Be Ok」は強力な魅力を持った一曲だし、彼女を一発屋のクラスのヒットメーカーに引き上げるほどの可能性を持っています(あと普通に彼女はルックスも良いですしね)。
例の如く価格が安いアルバムなので、手に取りやすいと思いますのでどうぞ。
- アーティスト: Ingrid Michaelson
- 出版社/メーカー: Cabin 24
- 発売日: 2008/10/14
- メディア: CD
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ちなみに「Way I Am」のPVは*1Autumn de Wildeが手がけていてこちらも話題になっていた。
という事でIngrid Michaelson - "The Way I Am" もどうぞ。
*1:Elliott Smith、Jenny Lewis with the Watson Twins、The Raconteurs、 The White Stripes、 Fiona Apple, Beck, Built to SpillのCDジャケットを手がけ、Elliott Smith、Spoon、The RaconteursのPVも撮影している。