凄くタイミングを逃したけどMercury Music Prize 2008の結果を考える

【The Mercury Music Prize 2008】

ノミネートされていたのは以下の作品

・Adele 『19』
British Sea Power 『Do You Like Rock Music?』
・Burial 『Untrue』
・Elbow 『The Seldom Seen Kid』
・Estelle 『Shine』
・Laura Marling 『Alas I Cannot Swim』
Neon Neon 『Stainless Style』
・Portico Quartet 『Knee Deep In The North Sea』
RadioheadIn Rainbows
・Rachel Unthank & The Winterset 『The Bairns』
Robert Plant & Alison Kraus 『Raising Sand』
・The Last Shadow Puppets 『The Age Of The Understatement』

先日ご紹介したLaura Marlingもしっかりノミネートされていました。前評判ではBurialRadioheadThe Last Shadow Puppets辺りが高かったのだと思いますが、結果としてはElbow『The Seldom Seen Kid』が受賞。
その結果を受けて、先週のUKアルバムチャートでもElbow『The Seldom Seen Kid』が61位から7位へ急上昇していました。個人的にElbowの様に地味ながらも良作を作り続けているバンドが受賞した事自体は良いことだと思うし、すぐに市場にも反映されているのは凄く真っ当な流れだと思います。まあ日本ではまずありえない流れじゃないかなと(それ以上に権威と影響力のある賞がないのだけど)。

Elbowに関してもう少し書くと、『The Seldom Seen Kid』の国内盤が発売されていないのは所属レーベルが無くなってしまったV2だったからなのが大きいのですが、本国ではV2消滅後、Polydor Records傘下であるFiction Recordsと契約しており、当然の如くプロモーションされているのでどうにかして欲しいところ。ちなみにPolydor RecordsはUniversal Music Groupなので面白い(だってElbowはデビュー時にはUniversalと契約していたにも関わらず、リリースされずに契約解除になっているのだから)。だからこそ今回の受賞はElbowにとっては物凄く大きな出来事になっただろうし、皮肉な面もあるけどUniversalにとっても大きな出来事になったのではないでしょうか。
音楽業界も野村再生工場みたいな出来事が沢山起きれば良いのにね。

Seldom Seen Kid

Seldom Seen Kid

Elbow - Grounds For Divorce