Matthew Sweetの体重と『Sunshine Lies』を考える
Matthew Sweetといえば宅録・多重コーラスを駆使しながら90年代のSSWとギターロックの流れを作り出した才人で、名盤『Girlfriend』以後にはその影響を受けたであろう多くのフォロアーを生み出しました。オタクという言葉が定着する前からオタクを実践し(主にアニメやフィギュア)、世捨て人の様になってしまったのではないかと心配する方も多かったと思いますが、定期的に音楽活動は続けていました。
しかし前々作『Living Things』はVan Dyke Parks色が強く落ち着いた作品だったし、前作『Under the Covers, Vol. 1』はカバー曲集という企画物だった事を考えれば、かなり久しぶりのオリジナルアルバムの様に感じるのも確かであり、ギターを掻き鳴らすMatthew Sweetの帰還を喜んだ人も多いと思います。そして届けられた新作『Sunshine Lies』はMatthew Sweetの総決算といった趣の強い作品で、新境地は無いですが彼の作品を追いかけ続けたファンにしてみれば大歓迎の作品となったのではないでしょうか。個人的にも『Girlfriend』を超える名盤とは決して言えないまでも『100% Fun』と肩を並べるくらいの代表作になるのではないだろうかと思います。
『Under the Covers, Vol. 1』でのSusanna Hoffsとの共演(今作でもバッキングボーカルで参加)が、Matthew Sweetの音楽の原点を見つめ直すキッカケになったは間違いないし、どこか吹っ切れて外に開かれたポジティブな作品を作り出した大きな要因になったのではないかと思います。
- アーティスト: Matthew Sweet
- 出版社/メーカー: Shout Factory
- 発売日: 2008/08/26
- メディア: CD
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※参考動画(大変刺激が強いのでご注意を)