Boston Spaceshipsの『Our Cubehouse Still Rocks』 のリフがグイグイくるぜ

このブログでも前作『Zero to 99』をご紹介したBoston Spaceshipsの4枚目のアルバムが到着したのでご紹介。Boston SpaceshipsRobert PollardGuided By Voices)が2008年に結成したバンドで、メンバーはRobert PollardJohn MoenChris Slusarenko。2008年結成でアルバム4枚目という恐ろしいリリースペース(最もRobert Pollardはソロ活動など、他の音楽活動も平行させているので、Boston Spaceshipsでの活動は一部でしかないのですが)。
さて、肝心の内容ですが、これがもう圧倒的なギターロックアルバムで、前作以上にギターのリフがグイグイとくる一枚になっており、恐ろしい程に若々しく、タイトルに「Rocks」が入っているのも伊達じゃないアルバムに仕上がっていました。全体的にThe Whoを思わせる雰囲気がありながらも、Robert Pollardらしいポップなメロディも冴えていて、収録曲も粒揃いなのですが、中でもアルバム一曲目でありThe Who節が全開の「Track Star」「Come On Baby Grace」Guided By VoicesのメンバーでもあったDoug Gillardがギターを弾いている)などのリフが印象的に耳に残る楽曲は、アルバムの中でも抜きん出て素晴らしいと思います。また、「The British And The French」という楽曲ではThe Decemberists(メンバーのJohn Moenが参加しているバンド)のJenny Conleeが参加(The DecemberistsからはNate Query「Saints Don't Lie」という楽曲に参加している)しており、アクセントとなるアコーディオンを聞かせてくれているのも印象深いです。あと、Robert Pollardのボーカルも相変わらず若々しいというか、良い意味で変わらない安心感があり、これは前作同様に盟友Todd Tobiasがボーカルのレコーディングで貢献している事も大きいと思います。
前作に引き続きSam CoomesQuasi)もゲストとして参加しており、前述したゲストと合わせて、前作同様にゲスト陣が上手く機能しているのも『Our Cubehouse Still Rocks』の特徴で、J. MascisColin NewmanWire)、Mick CollinsThe Dirtbombs)、Dave RickPhantom Tollbooth)、Steve Wynnの面々をゲストとして迎えると発表になっている次のアルバム『Let It Beard』(来年5月発売予定)にも一層期待が高まってきました。
『Our Cubehouse Still Rocks』は全16曲で42分のいつも通りのボリューム。前進しながらも変わらない部分は変わらないままの姿勢が相変わらず素晴らしいです。
ジャケットも相変わらず良い。Robert Pollardはコラージュアーティストとしても完全に板についてきましたね。

Our Cubehouse Still Rocks

Our Cubehouse Still Rocks