Scissor Sistersの『Night Work』のギラギラとした夜行性
先日ご紹介したKylie Minogueの『Aphrodite』と双璧を成すようなポップアルバム、Scissor Sistersの『Night Work』のご紹介。
ご存知の通り、Scissor SistersとKylie Minogueは縁の深いアーティスト(ご存知、Kylie Minogueの「I Believe In You」への参加。Kylie Minogueの最新作『Aphrodite』にもJake Shearsが参加。アルバムのプロデュースはStuart Price。先日Glastonbury 2010のステージでも共演していました)で、同時期にリンクする様にポップに振り切った作品を発表したのも、単なる偶然ではないと思います。
兎に角『Night Work』はそのアルバムタイトル通りのギラギラとした夜行色の強いアルバムで、Scissor Sistersの新たなアンセムになる事間違い無しの「Fire with Fire」を筆頭に、ポップな楽曲が目白押し。色々な意味で大先輩であるElton John御大に駄目出しされて作り直しただけあって楽曲のクオリティも高いですし、サウンド自体のプロダクションも洗練されています。全体を通せば80年代風に仕上がっていますが、エレクトロの要素にファルセットボーカルが全開なのも印象的で、Bee GeesやPrince、そしてMichael Jacksonの強い影響を感じます。殊更Michael Jacksonに関しては、「Invisible Light」の様に明らかに「Thriller」をオマージュした様な楽曲もあり、『Night Work』全編を通してポップでソウルフルでファンキーなボーカルも楽しむ事が出来ます。
前作『Ta-Dah』にはデビューアルバム『Scissor Sisters』で、いきなりスターダムに駆け上がった為か、何となく迷いが見られたのですが、今作ではその迷いも振り切れた様で、数々のダンス系のアーティストのヒット作を手掛けてきたStuart Price(個人的にはLes Rythmes Digitales名義の新作を切望)をプロデュースに迎えている事からも、その開き直りは感じられ、それが良い方向に働いている様に思います。生粋のパーティバンドであるScissor Sistersはやっぱりこうでなくては。
「新しいのがお好き」「お気に召すまま、気の向くまま」「ハードに鳴らせ」「最後のひとしずく」「イイ感じ、コンナ感じ」「ボクの子猫ちゃん」「くっついていたい」「夜行性」「見えざる光」と素敵な邦題が並ぶ国内盤にも注目。ユニバーサルの担当者が無駄に力を入れているのがポイント高いです。
- アーティスト: シザー・シスターズ
- 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
- 発売日: 2010/06/30
- メディア: CD
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こんな映像を作る人がいる位のシンクロ度