The Schoolが『Loveless Unbeliever』の後に乗り越えなくてはいけない試練

という事で先日のLucky Soulに引き続きThe SchoolLoveless Unbeliever』をご紹介。ご存知の通り、60年代ガールズ・ポップを下敷きにしたグループは昨今も数多く登場しているのですが、CardiffやWales出身のメンバーで構成されたThe Schoolもそんなグループのひとつ。コンセプトにしても楽曲にしてもそのまんまといえばそのまんまのグループで、デビューアルバムLoveless Unbeliever』のプロデュースはSaint Etienneと縁の深いIan Catt。そんなThe Schoolの一番の特徴はボーカルのLizがメインのソングライターで、名実ともに彼女がバンドの中心でありながら、楽曲の水準も高いところでまとまっているという点では、他のガールズ・ポップのグループとは一線を画しています。アルバム収録曲の「Let It Slip」「I Want You Back」などのポップなメロディには聞きどころがあり、全編通してハンドクラップやコーラスが楽しげに響き渡るLoveless Unbeliever』は、デビューアルバムとしては合格点の仕上がりだと思います。
本人達のmyspaceの影響を受けた音楽の欄に名前が挙がるグループ(myspaceではThe Beach Boys/Brian Wilson, Phil Spector, She and Him, Camera Obscura, Belle and Sebastian, Lucky Soul, Ellie Greenwich, Carole King, Aislers Set, The Shangri-Las, Saturday Looks Good to Me, Burt Bacharach, The Zombies.. の名前が挙がっている)を見ると、She and Himの名前が挙がるところなんかは頼もしいですし、最終曲の「I Don't Believe in Love」の男女ボーカルなどはBelle and Sebastianからの影響を窺えるのですが、それらのグループの域に達するには、もうひとアクセントが必要なのは確かで、The Schoolが単なる過去のオマージュグループという評価をされてしまわない様にする為には、先日紹介したLucky Soulの様にセカンドアルバムでステップアップする必要があると思いますし、それがThe School最大の試練の様に思います。
ジャケもいかにもという感じですが・・・

Loveless Unbeliever

Loveless Unbeliever

PVを見る限りはAdeleに限りなく近い手法。