Ocean Colour Sceneの『Saturday』で過小評価をブッ飛ばす
吃驚するぐらいしっかりとした作品を作り続けているOcean Colour Sceneの『Saturday』をご紹介。『Saturday』はOcean Colour Scene9枚目のアルバムで、Ocean Colour Sceneは1992年のデビューアルバム『Ocean Colour Scene』から不遇の時期を乗り越えてヒットとなった『Moseley Shoals』までは間隔が空いているものの、その後は約2年毎にオリジナルアルバムを発表していました。この『Saturday』は2007年に発売された『On the Leyline』からすると少々間隔が空いた様にも感じますが、2009年はメンバーのSteve Cradockのソロアルバム『The Kundalini Target』の発売があったりしましたので、変わらずに良いペースで音楽活動を続けてきていると思います。
さて、今作『Saturday』は良い意味で変わらないOcean Colour Scene節が満載で安心の内容でありながら、全14曲のボリュームの楽曲も多彩で、しかもこの人達は年を重ねるごとに瑞々しくフレッシュになっている一面もありまして、「Magic Carpet Days」なんて楽曲は実にチャーミングなポップソングだし(もちろん声は渋いんですが)、非常に新鮮なサウンドも聞かせてくれているといえます。アルバムの前半はアルバムタイトルにもなっている「Saturday」を代表格に、従来型の熱いノーザンソウルを感じさせる楽曲が多いのですが、終盤の「What's Mine Is Yours」や「Rockfield」の様な楽曲では、思いっきり中期Beatlesの系譜のサウンドを聞かせてくれており、個人的にも2009〜2010年の雰囲気にピッタリのサウンドともいえるので、この辺も嬉しい聞きどころになっています。
残念な事に日本では新作の発売は話題になっていない様ですが、ちゃんと国内盤の発売(P-VINEさん偉い)も決まっていますので、過小評価されている昨今のOcean Colour Sceneをぜひ再評価してもらいたいと思います。
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