Longwaveの『Secrets Are Sinister』が現在の音楽シーンにしっかりとはまる理由

レーベルから離れていた事やメンバーの脱退もあってその行く末が心配されていたLongwaveがしっかりと新譜『Secrets Are Sinister』を届けてくれたのでご紹介。

Longwaveといえば、セカンドアルバム『The Strangest Things』Dave Fridmannプロデュースで話題をよび、サードアルバム『There's a Fire』ではメロディアスな一面をJohn Leckieプロデュースによって引き出され、大物プロデューサーと上手く噛み合っていた印象があるのですが、今作『Secrets Are Sinister』のプロデュースはThe National『Boxer』(決して派手ではないけど良作。機会あればぜひ聴いてみてください。)やInterpolFrightened Rabbit等を手掛けているPeter Katisで、これまたプロデューサーの人選にも成功していると思います(一応今作はPeter Katis+セルフプロデュースという形ですが)。『Secrets Are Sinister』では「Life Is Wrong」という曲のみDave Fridmannがプロデュースしていますが(アルバム一ポップな「No Direction」という曲ではDave FridmannPeter KatisLongwaveとの共同プロデュースのクレジット )、作品全体の雰囲気も壊さずにシッカリとはまっています。楽曲自体も決して派手ではないものの、アメリカのバンドとは思えない繊細さや疾走感を待ち合わせた楽曲が多く、一気に10曲39:22を聞かせてくれています。そして、『The Strangest Things』はノイジーなギターが耳に残るもののクリアなサウンドとのメリハリは効いていますし、程よいポップさは失われていない為にコンパクトな作品とはいえ充実した内容になっています。
GlasvegasのヒットやJesus & Mary Chainの再結成でシューゲイザーサウンドが再び脚光を浴びる今だからこそ、Longwaveの様に正統派のギターロックバンドもしっかりと評価されるべきだと思います。

デジパック仕様で非常に簡素なCDですが安価ですよ。

Secrets Are Sinister

Secrets Are Sinister

Longwave - Shining Hours