James Yuillの『Turning Down Water for Air』が親日のきっかけになる事を願う

James Yuill『Turning Down Water for Airがエレクトロ・フォークの小品に仕上がってのでご紹介。
某友人がお勧めしてくれたので購入。UK出身のJames Yuillサウンド的には所謂フォークトロニカといわれるものだと思うので、その辺のジャンル(The Postal Serviceとかトクマルシューゴとかに近いですかね)を好んで聞くリスナーには受け入れられるのはもちろんですが、メロディの良さもありますから、もっと多くのリスナーに広がっていきそうな気がします。アルバム『Turning Down Water for Airはいかにもラップトップで製作されたサウンドで、全体的に緩やかで浮遊感のある楽曲で占められているのですが「No Pins Allowed」「No Surprise」の様に少しだけアップテンポで高揚感のあるフロア向きの楽曲も収録されている事で、その世界観を広げる事に成功しています。『Kitsune Maison, Vol. 7』「This Sweet Love (Prins Thomas Sneakey Edit)」が収録されていたり、国内盤のボーナストラックであるリミックスもフロア対応の強いビートを持ったものが多く、James Yuill自身もフロアに対する意識は強いものを持っていると思うのですが、ボーカルの柔らかさはバキバキのサウンドとも意外なマッチを見せているので、両方の路線を平行し継続していく事で独自の魅力を更に打ち出していけるのではないかと思います。
James Yuillは、2009年にFlorence And The Machine、Slow Club、The Drumsなどのリリースで活気付いたMoshi Moshi Records所属で、既にBritish Anthemsで来日も果しています。更には映画「20世紀少年」の主題歌「20th Century Boy」のリミックスも手掛けているという事で日本には縁が深いというか、受け入れられる強い要素をJames Yuillは持っているわけで、今後も親日アーティストとして頑張っていただきたいところ。
オリジナルは2007年発売になっていますが、US盤の発売は2009年。最近発売された国内盤にはボーナストラック(全てリミックス)が5曲入っているのでお得といえばお得。

ターニング・ダウン・ウォーター・フォー・エアー

ターニング・ダウン・ウォーター・フォー・エアー

見た目も正に日本向きのJames Yuill