Jason Collettの『Idols of Exile』がBob Dylan化が著しかったのでご紹介

メンバーであるFeistの大ヒットで注目が集まったBroken Social Sceneですが、同じくメンバーであるJason Collettのソロアルバムも中々ですよ、買いそびれていてゴメンねというご紹介です。

Jason Collettは既にソロアルバムを五枚発表していますので、シンガーソングライターとしてのキャリアも十分なわけで、Broken Social Sceneのメンバーであるという説明は既に不要になってきています。前作『Idols of Exileには様々なカナダのミュージシャンが参加しており(もちろんFeistも)、渋さの中にも華やかさもあったのですが、今作『Here's to Being Here』では渋さが五割増しになっています。露骨にBob Dylan色が強くなり、元々声が似ている事も相まって、深まるBob Dylanっぷりに驚きを通り越して思わず笑いが出てしまいます。実際にThe BandのトリビュートコンサートでBob Dylanから本人役に指名されたなんて話もあるようですし、中々堂に入った歌いっぷりを聞かせてくれます。Jason Collettトロントの出身なのですが、前作ではUKロックの要素を上手く作品の中に忍ばせ、今作ではアメリカンフォークの要素を強く滲ませてくれています。この辺の雑多性がカナダという国で音楽活動を続けるJason Collettならではの魅力ともいえますし、飄々としたその雰囲気を生み出している要因になっているのだと思います。個人的には前作『Idols of Exileの方が好みではあるのですが、より深化したJason Collettには新たな魅力も感じますし、今後も頑張って欲しいものです。

Idols of Exile

Idols of Exile

国内盤も出てるんだけど残念な事にあまりレビューも見かけない・・・

ヒアズ・トゥ・ビーイング・ヒア

ヒアズ・トゥ・ビーイング・ヒア

今作からの音源が見つからなかったのでJason Collett & Feist - Hangover Daysでもどうぞ。